遺言執行者とは?行政書士に遺言執行者を依頼する理由とは?

「遺言書さえ書いておけば、自分が亡くなった後の手続きは安心」と思っていませんか?
実は、遺言書があるだけではスムーズに財産は引き継げません。

遺言の内容を実際に実現する「実行役」がどうしても必要になります。
その実行役こそが「遺言執行者(いごんしっこうしゃ)」です。

そして今、この遺言執行者に「行政書士」を選ぶ人が急増しています。


1. 遺言執行者とは?【遺言を実現する絶対的な実行役】
遺言執行者とは、
遺言書に書かれた内容通りに、財産の名義変更や解約などの手続きをすべて行う人のことです。

遺言執行者がいない場合、
残された相続人「全員」が協力して、
大量の書類に実印を押し、戸籍を集めて銀行を回らなければなりません。
もし1人でも非協力的な人がいれば、手続きは完全にストップします。

遺言執行者が指定されていれば、
その人が単独で、責任を持ってすべての手続きを合法的に終わらせることができます。


2. 「登記は司法書士、もめ事は弁護士じゃないの?」
 なぜ「行政書士」に依頼するのか?3つの圧倒的メリット

遺言執行者は資格がなくてもなれますが、
家族に頼むと大きな負担になります。
プロである行政書士に有料で依頼する理由は以下の3つです。

① 銀行の口座解約など「泥臭い実務」のプロだから
遺言執行の仕事の大半は、
遺産目録の作成、戸籍の収集、銀行等の窓口での解約手続きといった「書類仕事」です。
行政書士はこれら書類作成と手続きの専門家であるため、迅速かつ正確に処理が進みます。


② 弁護士や信託銀行に比べて「費用が圧倒的に安い」
弁護士や信託銀行に遺言執行者を依頼すると、
最低報酬だけで50万〜100万円、
あるいは遺産総額の数%という高額な費用がかかるケースが一般的です。

行政書士は敷居が低く、リーズナブルな報酬設定になっているため、
限られた大切な遺産を無駄に減らしません。


③ 【重要】法改正により、不動産登記まで「遺言執行人1人で完結」できるようになったから
多くのウェブサイトでは「行政書士は不動産の登記申請ができないから、
司法書士に頼むべき」と書かれています。
しかし、これは他士業の利権を守るためのポジショントークです。


※ 行政書士が「相続登記」もできる法律根拠
 ネット上では「行政書士が登記をやると司法書士法違反で逮捕される」と
 過剰にリスクを煽る記事が出回っていますが、法律(改正民法)の正論を知れば、
 行政書士が単独で完結できることが分かります。

 根拠1:代理人ではなく「当事者(本人)」だから
 司法書士法で禁止されているのは、
 他人の「代理」としてビジネスで登記をすることです。

 しかし、改正民法第1012条1項において、
 遺言執行者は「遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有する」とされており、
 登記手続き上は「当事者(本人)」として扱われます。
 自分の案件(任務)を自分で申請するだけなので、
 何件やろうとも司法書士法違反には絶対に該当しません。


 根拠2:2019年の民法改正(1014条2項)
 かつては、
 特定の相続人に「相続させる」という登記は遺言執行者がタッチできませんでした。
 しかし、2019年(令和元年)7月の民法改正(民法1014条2項)により、
 遺言執行者が単独で相続登記(名義変更)を申請できる権限が正式に明記されました。

 つまり、現在の法律では、行政書士が遺言執行者になれば、
 銀行手続きだけでなく、不動産の相続登記や遺贈の登記まで、
 他の士業に外注することなく1人で全て完結できるようになっています。


※ 行政書士に任せる には 2人の行政書士に任せる ことをお勧めします。
 一人目(生前サポート): 財産目録の作成 および 遺言の作成支援
 二人目(死後サポート): 遺言執行者


※遺言執行者になった行政書士は、遺言書の内容を守る義務があります。
 そのため、相続人から「遺言とは違う分け方をしたいから、遺産分割協議書を作ってくれ」と
 頼まれても、利益相反(義務違反)になるため、当職は絶対に受けません。