労災様式第8号 のとある個所に 202 と入力しておく と私文書偽造罪に該当する
と労働基準監督署の職員さんに言われました。
事件の経緯:
社労士は、労災申請するときに必要な書類の名前を 様式第〇号 と呼びます。

上図のように、 書類の左上に 様式第〇号 と書かれているので
それを 呼び名にしているわけです。
労災の申請用紙は 厚生労働省のHPからダウンロードできます。(参考DL先)
書類によって、
PDF (入力可能)
PDF (入力不可能)
EXCEL(入力可能)
WORD (入力可能)
などで作成されています。
データによっては、 入力できる場所 と 入力できない場所 が色で区別されています。
上図の場合は、背景色が水色(薄紫色)の箇所 に入力できます。
今回の話は 以下の 様式第8号のことでした。

この様式には、「診療担当者の証明」 という欄が 含まれているのです。
社労士は 会社に代わって この書類を作成・提出することができる有資格者です。
社労士が 会社側記載欄を入力したあとは、
医療機関に証明をもらうために、
それを印刷して、医療機関に持っていく
というのが一般的な流れです。
お気付きの通り、 PDFで入力するので、
社労士が印刷したら、医療機関側はパソコンで入力できません。
医療機関側の負担を減らすために
労災様式第8号 の㉙や㉛に 202 と入力すると私文書偽造罪に該当する
と 労働基準監督署の職員さんに指摘されました。
わざわざ監督署の担当職員さんから電話がかかってきましたから
管理人はびっくりしました。
管理人が記入しました と堂々と答えましたが
良かれと思って、
誰が記載しても変わりがない箇所を
業務効率化のために重複できるように 事前入力したら
犯罪者になる
この発想ってやばくないですか?
皆さんもお気を付けてください。良かれと思って犯罪者にされてはたまりませんよ。
国(労働局)は 働き方改革 と言っておきながら
時短につながることを拒否するなんて 信じられませんでした。
後日談
診療担当者の証明欄に202 と予め入力しておくことが 私文書偽造に該当するのか?
を 調べました。
202(日付等の一部) 等を書いたから 私文書偽造という判例・事件はありませんでした。
管理人のそもそも論:
・刑法のスタート地点は、
【刑法38条1項】
・罪を犯す意思がない行為は、罰しない。
ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
このスタート地点をもとに 私文書偽造 の定義を確認すると、
【刑法第159条第1項(有印私文書偽造)】
「行使の目的で、他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造した者は、3月以上5年以下の懲役に処する。」
【刑法第159条第3項(無印私文書偽造)】
「前二項に規定するもののほか、行使の目的で、権利、義務又は事実証明に関する文書又は図画を偽造した者は、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。」
なので、診療担当者の証明欄に202 と予め入力しておくこと が 上記のどの私文書偽造にも該当せず、さらに、刑法38条の特別の規定にも該当せず、「故意」も無いので、刑法の対象に、そもそもなりません というものです。
年号なんて誰が書いても一緒ですからね。
その他、病院の名前とか、病院の住所も、誰が書いても一緒。だから、座版でもOK。
誰が書いても一緒じゃない個所を書くから偽造対象なんですよ。
(誰が書いても一緒の箇所に、こだわるなら 賞状の発行人は大変だよね。
内閣総理大臣賞とか、内閣総理大臣が1枚1枚サインを書いているわけないだろって)
なので、もし本当に202 と入力したら 犯罪者として捕まったとしても
優秀な弁護人がつけばきちんと反論はできると思います。
より反論したければ、公務員職権濫用罪(刑法193条)も一緒に覚えておくといいです。
管理人は、労働局とトラブルを起こしたくないので
202 等の事前PDF入力箇所は消しました。
病院事務さん面倒だけど手書きしてください。
なぜ 労働局はそのような指導をしているのか
便利な時代になりすぎて
不正受給が増えているようです。
確かに、労災申請を 被災者だけで書類作成できちゃいますね。
そりゃ 不正受給は簡単だ。
現在でも管理人は、押印省略は知ったうえで
会社にも書類に押印してもらい、社労士印を名前の横に押して提出していますけど。
印鑑省略で 確認仕事が増えて、これって誰が無能なの?

