懲戒処分で出勤停止-その社員が旅行満喫

たまに質問があるテーマの記事がYAHOOニュースにありました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/0de12bbe93d2973dd724c6d1b22e53a7ef266901

管理人は この記事には 同意しません。
社労士と言えど、意見が違うことは当然ありますので、
管理人の意見も読んでみてください というスタンスです。


Q.停職(出勤停止)期間中、会社が自宅待機や外出制限を強制できますか?
A.これだけでは 判断できません。

 出勤停止期間中に、
 会社が労働者に対して自宅待機や外出制限まで求めることができるかどうかは、
 出勤停止の根拠や処分の内容、就業規則の規定などを確認しなければ判断できません。

 そもそも出勤停止の根拠は何か?その手続は適正か?処分として相当か?
 等を以下の側面からまずは考えていきます。

 1.就業規則に 懲戒規定があり、その1つが出勤停止であること
 2.当該労働者がその懲戒規定に該当する行為をしていた事実があること
 3.出勤停止という懲戒処分が 客観的に相当と判断される懲戒事実があること
 4.出勤停止期間が、懲戒事実に対して相当であること
 5.懲戒処分を行うにあたって、就業規則等に定められた手続が適正にとられていること

 これらの点が踏まえられていて、出勤停止処分が下っていることが前提なわけです。

Q.停職中に旅行へ行ったりお酒を飲んだりする行為自体は問題ないですか?
A.出勤停止処分が適切だとしても、停職中の行動を規制する根拠を確認しましょう。

 出勤停止とは、基本的には一定期間、労働者を就労させないという懲戒処分です。
 そのため、出勤停止期間中であることだけを理由として、
 会社が労働者の私生活上の行動まで自由に制限できるとは限らないのです。

 例えば、旅行に行くことや飲酒すること自体は、通常、労働者の私生活上の行為です。
 そこで問題となるのは、

 1.就業規則等に、停職期間中の行動について具体的な定めがあるか
 2.会社がその行動を制限する具体的な根拠があるか
 3.その行動が、今回の懲戒事由とどのように関係するのか
 4.その行動によって、会社の信用や業務上の利益を害するなどの具体的な問題が生じるか
 5.会社が行動を制限するとしても、その制限が必要かつ相当な範囲にとどまっているか

 といった点です。

 したがって、「停職中だから旅行は禁止」「停職中だから飲酒は禁止」と
 一律に決まるものではありません。

 どうしても、停職中の私生活上の行動を理由として新たな処分を行いたいのであれば、
 その行動を問題とする根拠や、懲戒事由との関係を具体的に確認する必要があります。


Q.旅行の写真をSNSに投稿した場合、「反省がない」として追加の懲戒処分になりますか?

引用サイトの筆者の主張:
A.追加の懲戒処分を受ける可能性があります。プライベートな旅行自体は自由であっても、それをSNSで不特定多数に向けて発信する行為は別問題です。不祥事や処分が社外にも周知されている場合、能天気な投稿が拡散されれば「処分が軽すぎる」「反省していない」と批判され、会社の品位や信用を傷つける恐れがあります。

 多くの就業規則にある「会社の品位や名誉を傷つけた」という規定に該当し、再度の処分につながるリスクが高いです。



管理人の主張:
A.追加の懲戒処分を受ける可能性がある と言い切ることはまずできません。
 プライベート旅行は本人の自由です。
 個人のSNSで不特定多数に向けて発信する行為も本人の自由です。

 不祥事や処分が社外にも周知されている場合 とは どういう状態か不明です。

 会社から 懲戒処分を受けて 出勤停止となったので自分を見詰めなおすために
 旅行して見分を広げています。というのは犯罪でもありません。

 このようなブログを投稿しただけで、
 誰からも「処分が軽すぎる」「反省していない」と批判される根拠がありません。
 少なくとも、ブログを投稿したという事実だけから、
 会社の品位や信用を傷つけたと判断することはできません。

 仮に会社が ブログを投稿したという事実だけから、
 会社の品位や信用を傷つけた と裁判で主張するなら、
 そのブログの投稿で
 どれくらいの損害が生じたと証明する義務を負うのは会社です。
 途方もない努力をして 損害の証拠を集めますか?
 裁判官におそらく認められないと思いますけど。(参照:富士重工事件など)
 

 むしろ管理人が気になるのは、
 就業規則に「会社の品位や名誉を傷つけた」場合という規定があれば、
 ブログを投稿しただけで「会社の品位や名誉を傷つけた」と
 判断することができるかのようなこの引用サイト筆者の主張
です
。

 契約書に書いてあれば何でも処分できるかのような極端な主張が広まること
 こそ社労士の品位・名誉維持に反するのではないかと懸念した次第です。
 

 追加の懲戒処分が問題になるのであれば、
 何が懲戒事由に該当するのか、
 その根拠となる就業規則の規定は何なのか、
 そしてその行為が懲戒処分に値するのかを確認する必要があり、
 そもそも 就業規則で 社員が私的なSNS利用することを禁止することができるのか
 という原則論を解決する必要があります。
 現状、日本の法律で 社員にSNSの利用を禁止させられる ものはありません。
 法律でも禁止されていないものを、就業規則で禁止できるのか?
 就業規則で禁止できるならば、
 法律よりも就業規則のほうが上位のルールということ?
 民間企業が 法律よりも優先されるルールを作れる法治国家?



Q.SNSで「自分は無実だ」「会社が悪い」などと投稿した場合はどうなりますか?

引用サイトの筆者の主張:
A.さらなる処分を受ける可能性があります。SNS上で「自分は無実だ」「処分は不当だ」などと投稿する行為は、会社の信用や名誉を著しく損なうため重大な就業規則違反となります。

処分に不服があるなら、SNSで発信するのではなく社内の弁明手続きや裁判を通じて主張すべきです。また、出勤停止は処分保留であることも多く、反省せずに反論を投稿することは、停職明けの更なる処分の決定打となってしまいます。


管理人の主張:
A.さらなる処分を受ける可能性はあります。
 ※「事実無根の誹謗中傷で会社に実害(取引停止など)が出た特殊なケース等に限っては、
   可能性がゼロとは言えない」といった限定的な意味での「可能性」はある。

 SNS上で「自分は無実だ」「処分は不当だ」などと投稿する行為は、
 必ずしも会社の信用や名誉を著しく損なうことにはなりません
。

 処分に不服があるなら、
 SNSで発信するのではなく社内の弁明手続きや裁判を通じて主張すべきです。
 とのことですが、そんな法的な決まりはありません。

 また、出勤停止は処分保留であることも多く、
 反省せずに反論を投稿することは、
 停職明けの更なる処分の決定打となってしまいます。
 とのことですが、そんな法的な決まりはありません。

 もしそんな法的な決まりがあるなら ぜひ教えてください。

 そんな決まりを証拠として出せないなら
 偏った断言は辞めるべきだと考えます。


 個人的には大ボラ士業者は全員いなくなってほしい。
 最近誇大広告の士業者多いんですよね。

 管理人のところにも
 ハラスメント相談は当事務所へ みたいなFAXが届いたのですが

 読んでみると 合格令和6年って書いてました。
 すごいよね。 どこで社労士の経験積んだのだろう。
 嘘くさいなぁ としか思えませんでしたよ。


 当然 管理人のことを大ボラ吹きだ と思う読者の方もいると思います。
 それでいいんです。 社労士だから絶対万能だ というのは真実ではない
 と伝われば十分です。

 それが前提の上で、管理人は 役に立てるように理論武装に励みますので
 応援してくださいね。