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建物買取代金請求事件(仮)(2026年8月28日の最高裁判所判決)
最高裁判所判決:地主 勝訴:
原告の請求 棄却
最高裁判決の要旨:
「持ち分を買い取らなければならないとすると、
地主が建物の共有関係に巻き込まれる」と指摘。
地主は時価相当額で持ち分を買い取らされる一方、
別の持ち分の所有者がいるため建物を自由に使えず、
「重大な不利益を被るおそれがあり、買い取りを求める権利は成立しない」と判示
訴訟までの経緯
借地上の建物の持ち分の所有者X:(原告)
不動産会社:株式会社アセットインベスター
借地上の建物の持ち分の所有者Y:(被告)
地主=土地所有者:東武鉄道株式会社
訴訟の提起:
親族4人が4分の1ずつ共有していた借地上のビル(店舗兼住宅)について、
原告 不動産会社X社が3人から計4分の3の共有持ち分を取得した。
しかし、地主が土地の賃借権の譲渡(承諾)を拒んだため、
原告は敷地を利用する権原を確保できない状態となった。
(地主が借地権の譲渡を承諾しなかったため、
原告は建物持分を取得したものの、
敷地について地主に対抗できる利用権原を確保できない状態となった という意味。)
そこで原告は、借地借家法第14条に基づく「建物買取請求権」を行使し、
地主に対して持ち分の時価相当額(約2,700万円)の支払いを求めて提訴。
双方の主張:
原告(不動産会社)Xの主張:
・法律の文言通りの適用:
借地借家法第14条は、
第三者が借地上の「建物」を取得し、
地主が借地権の譲渡を承諾しないときは、
地主に時価で買い取らせることができると定めている。
・投下資本の回収:
この規定の趣旨は、
地主の不当な拒絶によって
行き場をなくした建物取得者の「投資資金の回収」を救済し、
建物の取り壊しという社会的な損失を防ぐことにある。
・持ち分への適用:
条文上「建物の持分」を除外する規定はなく、
建物の一部(持分)を取得した場合であっても、
同様に買取請求が認められるべきである。
被告(地主・東武鉄道)Yの主張:
・地主への重大な不利益:
建物「全体」ではなく「一部の持ち分」だけの買い取りを認められると、
地主は多額の金銭負担を強いられる。
・自由な処分の不可能:
代金を支払って持分を取得したとしても、
まだ別の持ち分所有者(残り4分の1の親族など)が残っているため、
地主は建物を自由に使用・収益したり、取り壊したりすることができない。
・共有関係への強制介入:
結果として、
地主は望まない建物の複雑な共有関係に無理やり巻き込まれることになり、
公平の観点からあまりに不利益が大きい。
