前面道路の測り方 3/3

道路の境界とは
どこからどこまでが道路なのか
を測るために基準とする境目のことです。

言葉でいうのは簡単ですが、
実際の調査では この境界を特定することが難しい です。

道路の境界は、見た目の「アスファルトの端」とは異なることが多いため、
以下の4つの点に注意して 現地で確認していきます。


1. 原則:法律上の境界は「道路境界標(杭やプレート)」
 もっとも正確な道路の境界は、
 現地に埋め込まれている境界標(きょうかいひょう)です。

 コンクリート杭・金属プレート・金属鋲などが、
 土地の角や道路の折れ曲がり点に設置されています。

 役所が管理する公道の場合、
 矢印や十字の刻印が入った「市」「区」「県」などの文字が入った
 プレートが埋め込まれていることが多いです。

 測り方の基本
  自分の土地の境界標から、
  道路の向かい側の土地の境界標までの距離を直線で結んだ長さ(推定最短距離)が、
  正確な「道路幅員」となります。
  (境界標が 道路の左右で並行設置されている保証はありません。)

 ※ 境界標が打たれていることは保証されていません。
   物件によっては、境界標は一切見付かりません。


2. 現地調査での目印:「側溝(U字溝)」の扱い
 境界杭が見当たらない、または土に埋まっていて見えない場合、
 実務では道路の排水溝(側溝)を目印にすることが一般的です。
 (自治体や公道・私道の違いによって「どこを端とするか」のルールが異なります。)

 パターンA:側溝の外縁(土地側)が境界(※最も多い)
  側溝のコンクリートブロック全体が道路に含まれているパターンです。
  この場合、自分の敷地と側溝の境目が境界になります。

 パターンB:側溝の内縁(道路側)が境界
  側溝は個人の持ち物(または個人がお金を出して作ったもの)であり、
  道路の純粋なアスファルト部分だけが公道というパターンです。

 パターンC:側溝の中心が境界
  昔の古い民間の開発地などで稀に見られるケースです。

 このように、
 側溝がある場合であっても
 「ここが境界だ」と一概に言えない点が、
 現地計測の難しいポイントです。


3. 見た目に騙されてはいけない「特殊な道路境界」
 メジャーを持って現地調査する際、
 特に注意が必要な「見た目と境界がズレる」典型例

 L字溝(段差のない側溝)
  道路の端がなだらかなL字型のコンクリートになっている場合、
  そのL字ブロックの「一番土地寄りの端」が境界であることが多いですが、
  古い分譲地ではアスファルトの切れ目が境界になっていることもあります。


 法面(のりめん:斜面)がある道路
  道路が崖や坂道に面しており、道路の脇に斜面(土手)がある場合、
  斜面の下までが道路(役所の管理地)となっているケースが多々あります。
  見た目は狭い道路に見えても、図面上は広い道路として扱われることがあります


 歩道がある道路
  車道だけでなく、歩道も含めて一本の「道路」です。
  幅を測る際は、歩道の端(民家の土地側との境界)から、
  向かい側の端までを測る必要があります。
  (歩道がある場合は、道路幅員も大きくなりがちなので
   接道要件を満たさない、すなわち、「家を建てられない」というリスクは減りがちです。)


4. 最終決定権は「道路台帳図(どうろだいちょうず)」
 現地でどれだけ精密にメジャーで測っても、
 最終的な法的な正解は
 役所(土木事務所や建築指導課など)が管理している
 「道路台帳図」に書かれている数値(認定幅員)になります。
 (この書類は1で紹介した境界標を参考に編集されています。)


 現地が「3.8m」しかなくても、台帳上で「4.0m」と認定されていれば、
 法的には4.0mの道路として扱われます
 (過去のアスファルト舗装のズレや、
 経年変化で外壁がせり出しているだけの可能性があるため)。


 不動産会社の 物件調査では、
 現地調査で 道路幅員が 明らかに4mを超えているか? を検討し、

 その後、 役所調査で 正確な道路幅員を取得し、

 宅地として販売できるか を確認する という手順を踏みます。

1か月連続の有給取得は認められるか 1/3

前面道路の測り方 1/3

前面道路の測り方 2/3

前面道路の測り方 3/3